鹿島×FC東京

久しぶりにスタジアムに見に行きました。鹿行地区名物の霧が深くてなかなか凄かったです。
試合は鹿島がスコア的には快勝だったのですが、内容的にはそれほど差は無かったかと思います(FC東京が勝ってもおかしくはなかった)。少なくとも逆転ゴールが決まるまでは。


前半は両チームとも少しミスが多く、凡戦の予感がひしひしと漂っていたのですが、後半は結構面白い試合になりました。面白かったので何か書きたいのですが、鹿島について書くとどうしても贔屓目になってしまうので、対戦相手のFC東京について感じたことを書きます。


FC東京のメンバーは以下のとおりでした。中盤は梶山がDFラインの前にいる形の4-1-3-2が基本形だったかと。


GK1:塩田仁史
DF33:椋原健太(→DF5:長友佑都 HT)
DF3:佐原秀樹
DF8:藤山竜仁
DF25:徳永悠平
MF10:梶山陽平
MF15:エメルソン
MF6:今野泰幸
MF22:羽生直剛(→MF30:大竹洋平 74')
FW13:平山相太(→FW24:赤嶺真吾 78')
FW9:カボレ

GK1:塩田仁史

結果的には4失点ですが、塩田自身は何度か好セーブを見せたり、悪いプレーではなかったと思います。1点目は興梠のプレーが素晴らし過ぎたので仕方がない。2点目はマルキーニョスに突破された時点でほぼノーチャンス。あそこでニアを開けるわけにはいかないですし。3点目はもう少し早く足元に飛び込めれば防げたかもしれませんが、そうすると浮かして決められた可能性があるので何とも言えないところ。4点目はあれだけフリーにされたらGKに何とかしろというのが無理。遠ざかるボールなので安易に飛び込めないし。こうして振り返ってみるとやっぱり塩田はあまり悪くないです。強いて言えば、DFがgdgdになってきたところで後ろからしっかり声を出して引き締めるという仕事が物足りないのかも。あと関係ないけど相変わらず顔が可愛いです。茨城出身なので頑張って欲しいです。茨城は隠れたGK王国なのです。

DF33:椋原健太

最初は危なっかしかったですが、徐々に落ち着いてきて無難にこなせていたと思います。攻撃ではノーインパクトだったですけど。もう少し引っ張るかと思ったらハーフタイムで変えてきてちょっと意外でした。一列前にいるエメルソンの守備が結構気まぐれで、新井場にプレッシャーをかけてくれる時と全然かけてくれない時があるのでちょっと苦労していた印象。お陰で何度か1対1を強いられて大変そうでした。エメルソンが行けない時は平山が行ってくれると助かるんですが、平山にはサイドバックへのプレスが仕事として与えられていなかったのかも。しかし逆サイドの羽生とカボレはしっかり内田にプレッシャーをかけに行っていただけに不可解ではありました。

DF3:佐原秀樹

後半途中まではいい出来でした。田代の高さにしっかり対応できてましたし、何度もヘディングで跳ね返すシーンが目立ってました。しかし安易なファウルでピンチを招くシーンもちらほら。疲れてくると集中力が切れるタイプなのかもしれません(センターバックとしてはどうかと思うが)。最後の方はちょっとgdgdでした。せっかく途中まで良かっただけにもったいない。

DF8:藤山竜仁

こちらも後半途中まではいい出来で、積極的に前に出る守備が非常に利いていました。しかし2失点目でのマルキーニョスへの対応がちょっとお粗末。あれ以外はいいプレーを続けていただけに痛恨のプレーでした。なぜあの時だけあんなことになってしまったんでしょうか。

DF25:徳永悠平

前半はレフトバック、後半はライトバック。正直言って、あまり活躍していたシーンが思い出せません…。2失点目では本山を捕まえるのは徳永の役目だったはず。

MF10:梶山陽平

ほとんど空気でした。ただ足元の技術はチーム内ではずば抜けてました。しかし守備では佐原と協力して田代を挟み込みつつ、攻撃では起点としてパスを捌くということで、与えられた役割が一人だけ重くてかわいそうではありました。まあそれだけ期待を背負った選手なんだと思います。

MF15:エメルソン

前述のとおり守備がいまいち計算できないタイプみたいです。強引なドリブルは結構効果を発揮していたと思います。右サイドより真ん中の方が向いているんじゃないかと思うんですけど。もう少しFWと近いところでプレーさせた方が力を発揮しそうな気がしました。

MF6:今野泰幸

逆転されてからプレーでチームを引っ張ることが出来たのはこの人だけ。積極的にボールの近くに顔を出してパスコースを増やすプレーが地味に利いてました。チームとして、今野をゴール前まで突っ込ませるシーンをもっと増やした方がいいんじゃないかと思いますが、残念ながらこの試合ではそれがあまりありませんでした。

MF22:羽生 "ハニー先輩" 直剛

シュート以外は素晴らしい選手、というイメージなのですが、あまり変わってなくて安心しました。運動量も相変わらず。守備の役割をさぼらずにきっちりやるのでチームとしては有難いでしょうね。その羽生を下げて勝負に出た采配が結果的には裏目だったわけですが…。

FW13:平山相太

ボールを持った時の判断があまり良くないように思いました。カボレと交代で中盤に降りてきてボールを引き出すプレーは良かったのですが…。

FW9:カボレ

曽ヶ端のミスがらみとは言え先制点をゲット。結構ボールが納まりますね。多少強引な体勢でもシュートを撃つ姿勢も実にいいと思います。

DF5:長友佑都

故障明けで後半から登場。すごい足速いですね。全体的に見て、長友投入は諸刃の剣という印象。サイドバックが攻めあがった背後はどうしても空きますからねえ。それは織り込み済みだと思います。点を取りに行く采配なわけですし。それにしても2点目、3点目は左サイドを完全に崩されました。攻撃でも内田に上手い具合に対応されてしまったので、本人としては不完全燃焼でしょう。

MF30:大竹洋平

羽生に代わって入ったのですが、守備はある程度免除されてほぼ攻撃に専念する指示を受けていたのかと思います。結果的にはそれが裏目に出たんですけど。ちょっと前に急ぎすぎた分、あまりスペースが無く力を出せなかった印象です。せっかく両チーム間延びして中盤がスカスカだったので、もうちょっとフリーでボールを持たせていたら面白かったかもしれません。

FW24:赤嶺真吾

サイドに開いて裏を狙うプレーが好印象。間違いなく平山よりは怖かったです。

総評

結果論を言えば強気の采配が裏目に出たわけですが、それはやはり結果論に過ぎないのであって、アウェーであっても勝ちに行く姿勢は非常に好感が持てました。実際にかなり怖さを与えられていたと思います。ただ、途中から鹿島がロングボールのターゲットとして敢えて田代を外してきたことと、田代が佐原をおびき出して作ったスペースをマルキーニョスと本山に使わせてきたことに対応できず、何度か危ない場面を作られていたので、あの辺をうまく対応できなかったのが課題なのかなと(結果的にはその時間帯は無失点でしのげたのですが)。それと逆転されてから目に見えて意気消沈してしまったのは、チームとして若さが出たかなと思います。サポーターがあれだけ鼓舞してくれてるんだから、選手が気持ちを切らしちゃダメだと思いました。